エシカルデイコの輪
KAMIPEN
かわいくて使いやすい
猫で幸せになる人を、
増やすために
この記事のキーワード
- #KAMIPEN
- #保護猫
- #ボランティア活動
お話しを伺った方
なみねこの会 川上愛さん
猫と出会ったことで人が幸せになるところを見る喜びが、この活動の原動力になっています。私たちが仲介することで、はじめて猫を飼った人が「猫に支えられてます」と言ってくださったり、幸せそうな写真を送ってくださったりすると、こちらも幸せな気持ちになるんです。
飼い主のいない猫を減らすために
野良猫の大半は、野良猫どうしの自然繁殖によって増えていきます。0歳から子どもを産める猫は繁殖力が強く、一度の交尾で最大8匹程度、 しかも年に2〜3回の出産が可能なので、もし放置していれば飼い主のいない猫は無限に増えていくのです。
そんな問題を解決するために、身銭を切って野良猫のTNR※を行っていた人たちのおかげで、今となっては野良猫の数はずいぶん減りました。近年は助成金を出してくれる区も出てきたので、以前に比べれば、活動が進めやすくなったかなと思います。
※ 野良猫の繁殖を抑えることを目的として、地域の人々やボランティアによって猫を捕まえ(Trap)、避妊・去勢手術(Neuter)して元の場所に戻す(Return)こと
それでもまだ問題は残っています。特に大きな問題のひとつが、病気の野良猫が多いことです。仮に一般の方から相談を受けても、その方が必要な医療費を支払えない場合は、私たちのポケットマネーで補填していました。
その金額は年間数百万円にものぼり、何かしら別の方法を考えなければ活動を継続させることが難しくなってしまうという危機感が、なみねこの会の立ち上げにつながりました。行政から委嘱された相談員の立場だと、寄付を募れないことも一つの理由でしたね。
2023年に発足後は、おかげさまで多くの方から協賛や寄付をいただいていますが、資金に余裕があるとはいえない状況です。医療費や活動費を自分たちで捻出して活動を少しでも広げるために考えたのが、キャラクターグッズを制作、販売することでした。
形状もデザインも想像以上だった
グッズの制作費用は各担当メンバーが負担するため、私は予算を決めたうえでボールペンを探し始めました。
紙版画作家の坂本千明さんが描いてくださった「なみねこちゃん」のイラストはどうしても入れたかったのですが、イラストを印刷できないところが多く、ペンの形状もどこにでもあるようなものばかり。そんななかで見つけたのが、KAMIPENでした。ひと目見てデザインのかわいさに惹かれましたし、紙の自然な色合いも素敵だと感じたんです。
その後、ジャパンプラスさんに見積もりを出していただいた結果、イラストも入れられるうえに予算内に収まりそうだと聞いたときにはもう、心は決まっていました。素敵なペンになりそうだな、という予感があったんです。
注文したのは最小ロットの300本。購入者が好みの色を選べるように3色用意しました。NAMINEKOの文字を大文字にするか小文字にするかは少し悩んだのですが、巷にある名の知れた会社やブランドにならって、最終的には大文字に決めました。イラストが小さくなるぶん、大文字にした方が目立つというのもありますね。
全体のバランス感を考えながら、「なみねこちゃん」のイラストがくっきり出るように細かく微調整いただくなど、データのやりとりだけでも完成形が十分にイメージできたこともあり、サンプルが届いたときは、まさに理想通り!という感じでした。イラストがとてもキレイに印刷されていましたし、形状も想像していた以上に素敵で感激したんです。その過程では、イラストレーターで制作したデータを入稿する必要があったのですが、皆、そういったソフトの扱いには不慣れで、会の代表の知り合いに依頼しました。私たちが素人だったゆえ、何度もやりとりを重ねることになり、担当の方が嫌気が差してないだろうか、と心配になっていましたが、最初から最後までとても丁寧にやさしく対応してくださって本当にありがたかったですね。
購入者からも「かわいい」と評判
(飼い主のいない猫と猫を飼いたい人をマッチングする)譲渡会などで販売していると、購入される方からは「かわいい!」という嬉しいお声をいただきます。売上がすべて飼い主のいない猫たちのために使われるならぜひ、という気持ちで買ってくださっている方もいるかもしれません。購入者のうち、多くを占めているのは30〜60代の女性です。使い勝手もよく、筆記用具としても気に入っていることもあり、個人的にはいつも持ち歩いています。興味を持ってもらえるように、人前で使うときはこれ見よがしに出していますね(笑)。
飼い主のいない猫はまだまだたくさんいるので、これから譲渡会などのイベントも定期的に開催することで、もっと私たちの活動を広めていきたいですね。
第2営業部
林洋介